「あるものは減少することによって増大し、また他のものは減少することによって増大するのである」 老子
「それはすべてにつてであると同時に、何者についてでもなく、押すことと引くこと、陰と陽、静と動、激昂と平静についてのものある。それは自然に対する人間、人間に対する自然について語る。それは関係性について、均衡、調和と不調和について発言し、津波と防御壁、癌とそれとの戦いをテーマとする。それは避けられないもの、自由と抑圧、合理性とナンセンス、予測可能性と偶然性、色彩と白地の面、構成と無作為性、幾何学性と流動性、乾燥と湿気、粗さと滑らかさ、光と闇に関することである。それは生についてであり、抽象画―絵画の言葉を延長しようとしてなされる抽象によって生の課題に応えようとする抽象画についてである。