マイケル・フリードが「美術作品同士の間にあるのは劇場だ」と言ってから40年以上が過ぎようとしているが、ティム・ヘミングトンの絵は執拗にこの劇場空間(ふつうこれは、インストレーション、とかビデオ、また演技などを連想させるものだが)、に居住している。そこでは、絵が対象に迫り、観客は舞台にのぼり、絵描きの作業が中間部分を引き受ける。