White Paintings: Oil on MDF, 1998-2000「ティム・ヘミングトンの白の単色画は60年代のモダニストの絵を思い起こさせるが、グリーンベルクによって定められた究極の限界をティムの作品は乗り越えている。グリーンベルクによれば、モダニストの絵は, 『絵が絵であることをやめ、たまたまそこにあるだけのものへと変質していくところまで押し戻されることができる』のだ。このような平板な単色画は、今やより意欲的な芸術表現に席を譲らねばならない。ティムは1960年代、70年代のアートに関する議論、今も継続されている議論について十分に自覚しながら、新しいアートを提唱しているのである。」 ビアンカ マリア ポレデゥロ
Ejected Surfaces & Plinth Paintings: Mixed Media 2001-2003. 「劇場性は医療用の鉗子や台座を取り入れ組み込んでいって、絵画と彫刻とのリアルな対話を生み出すことによって、さらに高められる。絵画制作と対象との関係は、舞台と観客との関係と似ていると言えなくはない。ヘミングトンはそう言う。台座ペインティングにおいて、絵の表面が実際に剥ぎ取られて台座の上に置かれたのである。
Cranes: Oil on paper, board & plinths 2008. 折り鶴の象徴性に時間を溶け込ませることによって、これらの作品に霊気のようなものが生まれた。